旅行初心者がゆく 旅ぶろぐ

鉄道旅行を中心に旅行の記録を載せます。 不定期更新(主に休日に投稿します)。

【JR】日本唯一の定期寝台特急 サンライズ瀬戸乗車記(2) 初の寝台列車体験編

寝台特急サンライズ瀬戸に初乗車!

サンライズ瀬戸

東京駅

サンライズ号に乗るために新幹線で東京までやってきました。サンライズ出雲・瀬戸は東京駅を21時50分に発車します。

時間があるのでとりあえず山手線を反時計回りに一周してみたいと思います。

初 山手線

乗車したのは良いですが、ここでやらかしました。進行方向左側のロングシートに座ってしまったので乗っている最中、山の手側の壁しか見えませんでした。乗客も多く席を変えることもできず、それどころか前に立っている乗客が増えて山の手側の景色すら見えなくなり、もはや通勤中か!状態に。

初めて山手線に乗って東京の景色を見たいと思っている人は気を付けましょう。

鉄道150周年記念駅名標(新橋)

新橋で鉄道150周年記念の駅名標を見ました。記念の年に来られて良かった。

 

皇居 二重橋

山手線をぐるっと回って東京の手前の有楽町で下車。皇居を見に行きました。

皇居の二重橋です。生で見るとやっぱり感慨深いです。観光客が少なかったので厳かな雰囲気を感じることができました。

官公庁が並ぶ

官公庁が立ち並ぶ霞が関のほうを眺める。やっぱり大阪都心とは違った雰囲気です。ここに日本の心臓部があると思うと謎の緊張感すら感じます。

日本橋

その後、日本橋まで歩きました。「日本国道路元標」があり、東海道の始点である日本橋。これからサンライズ東海道線を行くのでちょうどいいですね。

日本橋

日本橋の上に架かる首都高の橋桁による景観問題が長らく指摘されてきましたが、ついに首都高の日本橋区間の地下化により橋桁は撤去されることが決まりました。

ちょうど私が訪れた6月に橋桁の一部の撤去が開始されました。全面撤去は2040年頃を見込んでいるとのことです。

東京駅

そして18時30分ごろに東京駅に戻ってきました。外は6月の蒸し暑い空気が充満していたので写真を撮って早く構内に入りました。

改札内に入ってから、お腹がすいたので駅ナカで軽く食事をとろうとしたのですが、意外に食事をとるところが少なく困りました。そばなどがあるかと思ったのですが・・・駅弁はサンライズの車内で食べたかったのでしばらく空腹のまま過ごすことになりました。改札内に入るのが早すぎました。

次に足の疲れがやってきたので座る場所を探したのですがこれも少なく、また、駅ナカを歩いていると人の流れで目を回してしまい、仕方がないので駅弁を買ってホームのベンチで座っておくことにしました。

おまけにサンライズの入線時間を20時35分となぜか勝手に思い込んでいたため(実際は21時35分)相当な時間、ホームのベンチで座ることになってしまいました。

2時間以上も大都会東京駅のホームのベンチに座っていると列車の走行音、接近メロディー・発車メロディーなどが耳を休ませてくれずかなりのストレスとなってしまいました。

サフィール踊り子

待っている最中にはサフィール踊り子を見ることができました。サフィール踊り子は近鉄のひのとりと2021年のブルーリボン賞を争い、ひのとりがブルーリボン賞に選定されました。サフィール踊り子はN700S新幹線とともにローレル賞に選定されました。

旅情を誘う”寝台特急”の文字

そろそろやって来るようです!

サンライズ出雲・瀬戸 入線

21時35分頃、9番のりばにサンライズ出雲・瀬戸号が入線してきました。

サンライズが到着すると5分ほど発車準備が行われて、それから扉が開きます。

ところで記念撮影より最初にするべきはシャワーカードの購入です。シャワーカードは数が限られており、下り列車だとすぐに売り切れます。シャワーカードの券売機は3号車と10号車に設置してありますが、4号車と11号車の扉から入ると近いのでそちらに並んでおきましょう。入線してくる10分くらい前にはすでに列が出来ていました。

シャワーカードは330円です。一人一枚ずつ購入しましょう。

券売機とシャワーカード(発売終了後に撮影)

シャワーカードを買えたので改めて外に出て撮影。ホームの端はあまりスペースがないので、譲り合いながら記念撮影をします

サンライズ出雲・瀬戸

連結部

行先表示

一通り見たので自分の部屋に行きます。今晩泊まるのは一番標準的な「シングル」の階上です。

自分の部屋に向かう

シングル

ここが私の部屋です。特に狭さを感じさせません。ベッドの上で立つことは首を曲げなければ厳しいですが、高さも十分あります。

布団と枕、浴衣

ベッドの上には布団と枕、浴衣が置いてあります。

テーブル

足側にはテーブルがあります。また使い捨てのコップが置いてあります。
歯ブラシ、歯磨き粉などのアメニティーグッズは置かれていないので持ってくる必要があります。

照明などのスイッチ

頭側にはスイッチがあり、ここで照明、ヒーターなどを調節できます。時計とタイマーもついています。ラジオのサービスは終了したようです。

冷房

壁に冷房の吹き出し口があります。真夏はこれだけでは少し暑いかもしれません。

東京駅を出発

21時50分、定刻通りに東京駅を静かに発車。東京から高松へ、9時間の寝台特急の旅の始まりです。

室内にいると発車の案内も聞こえてこないくらい静かなので、急にゆっくり動き出したように感じました。久しぶりの静かな空間にリラックスできました。

夜景の車窓が楽しめる

東京駅を発車すると東京のビル群の美しい夜景を眺めることができます。夜景を眺めるときは室内の照明を消すと、窓に照明が反射しないので外の景色がよく見えます。

回送中のN700A新幹線と並走

次に停車するのは横浜です。

横浜に到着

よこはま

夜景を眺めた後はシャワーに行きます。シャワー室は3号車と10号車にあります。

「シングルデラックス(A寝台)」を利用すれば無料のシャワーカードが付いてきて、4号車と11号車にあるデラックス客専用のシャワー室を使用できます。シャワーに並ぶのが嫌な人はシングルデラックスを利用するのも良いですね。

それ以外の客は3号車と10号車のシャワー室を利用します。シャワーに並ぶのを避けるためには、まだ多くの客が荷物などをごそごそしている発車前後の時間か、深夜・早朝に利用すると良いです。発車後すぐにシャワーに行ってしまうと夜景を見れないかもしれませんが・・・

暗証番号式のロック

室外に出るときは暗証番号式のロックをかけます。ドアを完全に閉めて4桁の暗証番号を適当に打ち込み、#を押すとロックがかかります。開けるときはまた同じ4桁の番号を打つと開きます。

シャワー室

シャワーカードを挿入する

シャワーを利用するうえで注意することがあります。

まずシャワー室の脱衣場にあるカードの読み取り機にシャワーカードを挿入しますが、シャワーカードを挿入した後ドアのカギを開けてしまうと、もうシャワーを使用することができなくなります。そのためシャワーカードを入れる前に部屋に忘れ物などをしてきていないか確認しましょう。

シャワー

お湯が出てくる時間は6分間です。シャワー室内にタイマーがあります。シャワーを止めるとカウントもストップします。室内にはボディーソープとシャンプーがありますが、タオルなどは用意されていないので持参しましょう。

揺れが列車の中でシャワーを浴びていることを実感させます。ですが揺れもさほど大きくはなく、滑ってしまうほどではありませんでした。

タイマー

私は2分を残してシャワーを終えました。かなり余裕があると感じました。

ドライヤー

脱衣場にドライヤーがありますが、風の勢いがやや弱いので髪の長い女性の方などは乾かすのに苦労するかもしれません。

洗浄ボタン

シャワーを終えたら忘れずに洗浄ボタンを押しましょう。シャワールーム内がスプリンクラーと強風によって洗浄されます。ボボボッーーとかなりの音を立てるのでびっくりします。水浸しにならないよう、必ずシャワールームの扉を閉めてから洗浄しましょう。

シャワーカード(使用前)と寝台券

シャワーを終えてさっぱりしました。汗だけでなく、疲れも洗い流してくれたようです。

駅弁を食べる

自室に戻り、ようやく晩ご飯にありつけました。今回の駅弁は平田牧場「三元豚ロース・ヒレ合盛弁当」です。買ってからずいぶん時間がたってしまいましたが、おいしかったです。ボリュームがあり、空腹をあっという間に満たしてくれました。

平仮名の駅名標が好き

晩ご飯を食べていると沼津駅に到着。23時40分頃です。

沼津駅

腹も満たされ、そろそろ寝ることとします。

この視点が一番いい

横になってからもこの雰囲気を楽しんでいたくてしばらく起きていました。照明を消すと窓に流れる街灯と踏切の点灯が美しいです。

結局大井川を渡るところくらいまで起きていてしまいました。大井川を渡るときには星空がよく見えたのが寝る直前の記憶です。この一日は初めて見るものばかりであふれていました・・・と同時に関西が恋しくなってきました。

海に山に朝の景色が美しいサンライズ

京都駅を通過

翌朝目が覚めると京都の手前くらいを走行中でした。早朝4時くらいです。

京都駅には夜間滞泊している列車たちがいます。

とそこに、

近鉄も滞泊中

近鉄ー!!

昨日は一日中初めて見る列車に囲まれていたので、ふだん慣れ親しんだ近鉄を見ると謎の猛烈な安心感が湧いてきました。やっぱり地元の近鉄が一番。

薄明の中、淀川を渡る

淀川を渡るころには空も徐々に明るくなってきました。薄明の空には月が浮かんでいます。淀川を渡ると大阪駅です。

誰もいない大阪駅

始発前の大阪駅。ここで運転停車(乗務員の交代などのための乗り降りできない停車)を行います。日中は常に人で一杯のホーム上には誰一人いません。無人状態の大阪駅を眺めることができるのはサンライズだけです。

神戸駅の近く

神戸駅を通過。東海道本線を全線走破しました。

須磨駅からも海が見える

須磨駅を通過すると、美しい朝焼けの須磨の浦を眺めることができます。

朝焼けの須磨の浦

冬だとまだ暗いころにここを通過するので朝焼けの須磨の浦は見れません。夏前の日が一番長いころに乗車すると見ることができます。

明石海峡大橋と淡路島

舞子を過ぎると、明石海峡大橋と淡路島が間近に見えます。

田んぼの水に空が映って綺麗

3・10号車にはラウンジがあります。夜間はここで夜景を眺めビールを片手に談笑する人で満席ですが、早朝は空いていました。

ラウンジ

ラウンジからちょうど日の出を眺めることが出来ました。

サンライズから望むサンライズ

姫路駅に停車

5時25分頃、列車は今日最初の停車駅、姫路駅に到着。ここから岡山までの区間では山陽本線の田園風景を眺めることができます。

美しい田園風景

岡山手前でおはよう放送が行われ、定刻通りに運転していることが伝えられました。長距離列車のサンライズは遅延がどうしても多いのですが、今日はよかったです。

岡山での切り離し

まもなく岡山駅に到着。ここで名物のサンライズ瀬戸と出雲の切り離しが行われます。

サンライズ瀬戸は切り離されるとそのまま出発するので、切り離しの様子を最後まで見られるのはここで降りる客かサンライズ出雲の乗客だけです。瀬戸の方に乗っている人は切り離しの準備までしか見られません。置いて行かれないように注意しましょう。

左の方で切り離し作業が行われている

そのまま発車

駅を出発すると車庫が見えます。国鉄型の車両も多くいるので必見。

国鉄型の車両が見られる

次の停車駅、児島駅を発車するといよいよサンライズ旅のハイライト、瀬戸大橋を渡ります。

いよいよハイライトの瀬戸大橋へ

朝日に輝く瀬戸内海の車窓

朝の光できらめく瀬戸内海はとても綺麗です。

船も多く、見ていて楽しい

そして四国に初上陸!コンビナートや船舶のドックが見えます。

川崎重工業のドック

瀬戸大橋を渡って、坂出駅に停車、その次の高松までは20分もありません。

高松はもうすぐ

そろそろ下車の支度をしましょう。

名残惜しい

そしてサンライズ瀬戸号は7時27分頃、高松駅に到着しました!今日は琴平まで延長運転するのでこの駅が終着ではありません。

高松駅に到着!

サンライズ瀬戸マリンライナー

初めての寝台列車旅、とても楽しい時間を過ごせました。また乗りたいです!

ここまで読んでいただいてありがとうございました!