旅行初心者がゆく 旅ぶろぐ

鉄道旅行を中心に旅行の記録を載せます。 不定期更新(主に休日に投稿します)。

【近鉄&伊賀鉄道】伊賀歴史散策編 日帰り 近鉄大阪線スタンプ押し旅&伊賀観光(3)

忍者列車 伊賀鉄道に乗車! 日帰り伊賀観光

サニーカーで伊賀神戸に到着!

前回はこちら↓

kintetsu-tabi.hatenablog.com

前回は想定外の特急課金をして、サニーカーで伊賀神戸に到着したところまででした。

今回は忍者列車で知られる伊賀鉄道に乗車して伊賀観光をしていきます。

やっぱり目線を感じる

近鉄のホームから伊賀鉄道のホームに移動します。先ほど伊勢志摩ライナーの中から見えた忍者列車がこっちを見ています。

 

伊賀鉄道一日フリー乗車券(使用後)

券売機で購入したのが、こちらの「伊賀鉄道一日フリー乗車券」。740円で伊賀鉄道線が一日乗り放題となります。

切符の下地には社紋が

切符の下地には無数の伊賀鉄道の社紋があります。

近鉄の切符にも似たような社紋が

近鉄の切符の下地にも似たような社紋があります。伊賀鉄道は2007年まで近鉄線だったため、その名残として近鉄の社紋に伊賀鉄道のⅠを加えた社紋を使っています。

 

205編成 忍者列車 緑

伊賀鉄道で運転されている車両は全車が東急電鉄から譲渡された車両を改造した、200系です。201~205編成まで存在し、内201、202、205編成が忍者列車です。忍者列車のラッピングデザインは銀河鉄道999などで知られる松本零士さんが手がけました。

初めて乗る忍者列車はでした。忍者列車にはピンクがいます。

上野盆地の中を走りぬける

伊賀神戸を発車。伊賀市の中心、上野市駅へ向かいます。伊賀市は旧上野市とその周辺の町村と合併し2004年に誕生した市です。駅名は旧上野市の名残です。

今回、行きに乗車した205編成、緑の忍者列車は内装に三重県産の木材を取り入れた「木育トレイン」となっていましたが、乗客が多く車内の様子は撮っていません。帰りに乗車した青の忍者列車で車内は紹介します。

伊賀鉄道はすべて各駅停車で運行されています。

車掌さんが一人一人検札して回りますのどかなローカル線の雰囲気です。

 

上野市に到着!

30分ほどで上野市に到着しました。

東急色の203編成と202編成忍者列車 ピンク

駅のホームからは上野市車庫が見えます。ちょうど、202編成忍者列車のピンクと東急色の203編成が並んでいました。

忍者市駅こと上野市駅

駅舎は1917年に建てられたもので、2021年に国の有形文化財に登録されました。

愛称は「忍者市駅」ですが正式名称の「上野市駅」よりも大きくアピールされています。

メーテルと鉄郎 ブロンズ像

駅前にはメーテルと鉄郎の像があります。コロナ禍ということもあり2人ともマスクをしています。感染症対策をしっかりして旅行を楽しみましょう。

 

上野公園へ

日帰り伊賀観光は上野公園の周辺である程度回ることができます。上野公園といえば東京の上野恩賜公園を思い浮かべる人も多いでしょう。あっちには博物館と動物園があり、こっちには城と忍者と松尾芭蕉がいます。

 

伊賀上野城

伊賀上野城天守は1935年に完成した模擬天守で、正式名称を「伊賀文化産業城」といいます。史的考証に基づいて建てられたものではなくあくまでシンボル的な存在です。天守内部では文化財などが展示されています。

全国3位の高さの高石垣

本当に価値があるのはこちらの高石垣。高さが29.7mもあり、全国3位の高さを誇ります。1,2位はいずれも大阪城で、城ごとの順位としては全国2位にあたります。上に立っている人とくらべるとその高さが分かります。

下の学校があるあたりがかつて大名屋敷でした

そして何より怖いのは全国有数の高さを誇っておきながら、石垣のふちにはフェンスも柵も一切ないということ。注意するようにと手前に看板があるだけです。

石垣のふちはこんな感じ

強風

写真で木の葉が舞っているのが分かるようにかなり強風も吹いており恐怖感を倍増。過去には死者も出ているようです。落ちたらひとたまりもないので写真を撮ったらすぐに撤収。

自衛隊員の方が毎年石垣の除草などをしているそうです。

下から見た高石垣

この高石垣は築城の名手とされる藤堂高虎が築いたものです。関ヶ原の戦い後、伊賀上野城に入城した徳川方の藤堂高虎は、豊臣方の大阪城に対抗するため城を大幅に強化しました。西面の高石垣はこの際に築かれました。天守もこの時に新たに建設中でしたが、完成前に嵐で倒壊してしまいました。その後、徳川方は2度の大坂の陣により豊臣方を滅ぼしたため、天守は必要がなくなり建造されることはありませんでした。

 

天守台から下る

俳聖殿

つぎはこちら、俳聖殿です。伊賀出身である松尾芭蕉の生誕300年を記念して1942年に建設されました。2010年には国の重要文化財に登録されました。

建物全体が芭蕉の旅姿を模したつくりになっています。屋根は笠、上層が顔、下層のひさしが蓑や衣、下層が脚や杖です。この公園内には松尾芭蕉の記念館もあります。

 

伊賀流 忍者博物館

そして、こちらは伊賀流忍者博物館です。入館料は大人800円です(私は割引を使ったのでもう少し安くできました)。忍者屋敷ではからくりの実演を見ることができます。

忍者屋敷

屋敷の内部

実演中は動画の撮影はできませんが、写真はOKです。

ネタバレになってしまうので少しだけ紹介します。

一見普通の仏壇

こちら一見普通の仏壇ですが・・・

地下通路への入り口!

下の部分を開くと、屋敷の外までつながる地下通路の入り口が!

 

床には刀が

床には刀を忍ばせています。他にも室内を監視できる場所や抜け道、どんでん返しなどいろいろ紹介して下さります。

 

いろいろな忍具が展示されている

忍者屋敷の次は忍術体験館へ。

ここにはいろいろな忍具が展示されています。こちらも一部だけ紹介します。

手裏剣にもいろいろな種類が

おなじみの手裏剣にもいろいろな種類があり、打ち方も様々です。外では手裏剣打ち体験ができます(別途料金)。

鉄砲と大筒

こちらでは鉄砲(火縄銃)や大筒が展示されています。忍者はもともと火薬の扱いに慣れていたので鉄砲の扱いも熟知しており、戦国大名に重宝されたとのこと。

下の大筒は鉄片などを詰め込み一斉に発射するので一度に多数の敵を殺傷できる武器でした。またこれは木でできており、簡単に作れ、運搬もしやすく、壊れても惜しくないという特徴があるそう。

 

貴重な忍術書

忍者伝承館という建物では、忍者の歴史や生活にかかわる物を展示しています。

こちらは忍具や忍術が記された忍術書。

忍者の普段の姿

中には撮影不可の貴重な文化財もあったりします。

 

おみやげにかた焼きを購入

いろいろ見て回ったあと、お土産を購入。名物のかた焼きです。日本一硬いせんべいであるこれも、元は忍者の保存食です。今は硬さは少し控えてあるようです。

 

茅町駅まで散策

上野市駅までもどって、関西本線との接続駅である終点の伊賀上野まで全線走破しても良かったのですが、時間が足りなさそうなので城下町散策をして茅町駅から伊賀神戸に戻ることにしました。

踏切を渡る

明治な館 北泉邸

いかにも文明開化の音が聞こえてきそうな建物。1888年明治21年)に建てられた旧上野警察署です。元は違う場所に建っていたのですが1938年に移築され、近年まで個人宅でした。今は伊賀市所有となっていて、国の登録有形文化財です。

城下町の面影

城下町の面影

空襲の被害が少なかった地域であり、江戸~昭和初期の建造物が残っています。城下町の雰囲気を残す場所もあり、小京都の1つに数えられています。

 

旧上野文化センター

大正ロマンを感じる建物。旧上野文化センターです。現在はリノベーションされカフェになっています。こちらも国の登録有形文化財です。

 

赤井家住宅

こちらの立派な屋敷は上野に残された数少ない武家屋敷です。中では屋敷の展示や物産品の販売などが行われているそうです。こちらも国の登録有形文化財

 

蓑虫庵

 

茅町駅の近くまで歩いてきました。ここでもう一度松尾芭蕉ゆかりの地に。

蓑虫庵芭蕉の門人服部土芳の庵で、5つあった芭蕉庵の中で唯一現存するものです。

芭蕉庵といえば、『奥の細道』などの多くの旅の出発点となった東京(江戸)の深川のものが有名です。ちなみにこの蓑虫庵の中の池のほとりには、かの有名な「古池や 蛙飛び込む 水の音」の句碑がありますが、カエルが飛び込んだのはこの池ではなく、深川芭蕉庵のほうだそうです。違うんかい!

でも句碑は実際に深川芭蕉庵にあったものを移建したそうです。

 

蓑虫の 音聞きにこよ 草の庵

蓑虫庵の名前の由来は、蓑虫庵の庵開きの祝いとして芭蕉が詠んだ句「蓑虫の 音聞きにこよ 草の庵」にちなんでいます。近くに大きな句碑が立っています。

 

茅町駅

というわけで、茅町駅まで歩いてきました。上野公園から2.2㎞程の散策でした。

204編成 ふくにん列車「伊賀の四季号」

茅町駅では上野市方面へ向かう途中の204編成「ふくにん列車 伊賀の四季号」を見かけました。ふくにんとは伊賀鉄道のマスコットキャラクターです。

その後、201編成 忍者列車の青がやってきたので乗り込みます。これで伊賀鉄道の車両はすべて見ることができました!

伊賀鉄道 車内

忍者列車の車内。網棚に忍者が乗っかっていたりします。私が座っているクロスシートは元は京阪のものだそうです。

前面(伊賀神戸到着後)

車内のようす(伊賀神戸到着後)

のどかな盆地の風景

のどかな風景を楽しみつつ伊賀神戸へ。窓に貼ってあるマークで分かりますが、車内でフリーWi-Fiが使えるようです。

忍者列車とはお別れ201編成 忍者列車 青

伊賀神戸に到着!列車はすぐ伊賀上野へ向けて出発します。

忍者列車とはお別れです。

忍者列車をお見送り

すごい目力

伊賀神戸駅


ここからは近鉄に乗り換え、近鉄の一般車でスタンプラリーしながら大阪上本町まで戻ります!

 

次回(大阪線主要駅スタンプラリー編)へつづく

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